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FF10 HDリマスターのPS3版とPSVita版を比較してみた【据え置き機VS携帯機】

2024/04/19

こんにちは!


最初に発売されたFF10のHDリマスターであるPS3版とPSvita版を比較してみた!

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今回の記事をオススメしたい方
  • FF10 HDリマスターのPS3版とPSVita版について知りたい
  • FF10 HDリマスターのPS3版とPSVita版の違いが知りたい
FF10のHDリマスターは、PS3、PSVita、PS4、Steam(PC)、Switch、XboxOneと様々なハードで発売されているけど、最初に発売されたのはPS3版とPSVita版だった。

去年PS3版を購入して、手元にPS3版とVita版がそろったので、実際に遊んでみて両者を比較してみたくなった

普通に考えると、据え置き機のPS3版の方が優れているはずだけど、どうなんだろうか?

というわけで、今回は「FF10のHDリマスターのPS3版とPSVita版を比較する」記事を書いています。



FF10 HDリマスターのPS3版とPSVita版とは?

FF10 HDリマスターはPS2で2002年に発売されたFF10インターナショナルをベースにグラフィックをフルHD化(PSVita版は960x544)&画面比率16:9にしたもの。音楽もリマスター&アレンジされている。2013年12月26日にPS3とPSVitaの2機種で同時発売された。

2024年現在ではPS4、Steam(PC)、Switch、XboxOneでも発売されている


ちなみにPS3版はFF10/10-2 HDリマスターというタイトルで10と10-2がセットになっていて、Vita版はツインパックという10と10-2同梱パッケージと10と10-2の単品版が存在している。

FF10 HDリマスター(PS3版とVita版パッケージ)



さらにPSVita版はFF10と10-2 HDリマスターのソフトとFF10特別デザインのPSVita本体同梱版も発売されていた。PS3版はソフトだけなのにPSVita版は単品にセットと本体同梱版まで発売されているので、PSVita版のほうが優遇されていたのかも。

FF10とは?

FFシリーズ10作目として、2001年にスクウェア(現スクウェア・エニックス)より発売されたPS2用のRPG。異世界に迷い込んだ主人公ティーダが召喚士ユウナや仲間たちと共に「シン」を倒す旅の物語。FFシリーズで初めてイベントシーンに声が付き、グラフィックも綺麗になったことで臨場感が増した。戦闘は仲間をいつでも入れ替え可能なCTBバトル。

FF10は元はPS2のゲーム



今回この記事を書くためにあらためてFF10を遊んでいて思うのは、ストーリー序盤の導入が上手いなぁということ。異世界に迷い込んだ何も知らないティーダを通して、プレーヤーも少しずつその世界の事情を知っていく構成が見事だと思う。

戦闘中にいつでも仲間を入れ替え可能なのもみんなで戦っている感じがして、FF10のストーリーにあっているし、ちゃんとそれぞれの仲間に得意・苦手な敵を設定して入れ替えに意味も持たしているのも良い(たとえば素早い敵はティーダ、飛んでいる敵はワッカが得意など)。

発売時の定価と中古価格の比較

ここではFF10 HDリマスターのPS3版とPSVita版の発売時の定価と2024年3月現在の中古価格(ブックオフ公式オンラインストア基準)をどちらがお得なのか?という視点で、比較しています。

なお、PS3版はFF10と10-2がセットのためPSVita版もFF10単品だけではなく、10-2とツインパックも合わせて比較しています。

発売時の定価

PS3版

FF10/10-2 HDリマスター 希望小売価格 7,480円(DL版6,688円)

PSVita版

FF10/10-2 HDリマスターツインパック 希望小売価格 7,480円(DL版6,688円)
FF10 HDリマスター 希望小売価格 4,180円(DL版3,771円)
FF10-2 HDリマスター 希望小売価格 4,180円(DL版3,771円)


発売時の定価はPS3版とPSVita版のツインパック(FF10と10-2がセット)が同じ7,480円だった。どちらのバージョンを購入しても同じ内容&同じ価格になるのはとても良い。

ただし、PSVita版は単品でFF10とFF10-2を購入すると、計8,360円になってしまうので、約900円ほど割高になってしまうのは微妙かも。でも、FF10と10-2どちらかしか購入しない場合は4,180円なので、安く済むとも言える。

もし僕が発売当時購入するとしたら、FF10と10-2セットで欲しいので、PS3版かPSVita版のツインパックの二択だったと思います。

中古価格(2024年3月現在)

PS3版

FF10/10-2 HDリマスター 中古価格 528円

PSVita版

FF10/10-2 HDリマスターツインパック 中古価格 1,760円
FF10 HDリマスター 中古価格 1,210円
FF10-2 HDリマスター 中古価格 792円


今からFF10 HDリマスターのPS3版とPSVita版を購入するならば、中古が現実的な手段だと思う。

ちなみに最安値なことが多く、店舗受取を使えば日本全国で購入しやすいブックオフ公式オンラインの中古価格をここでは参考にしています。

PS3版の中古は破格の528円だった。FF10と10-2がセットなのにこの安さはすごい

FF10HDリマスター(PS3版中古528円)
ブックオフ店舗で2023年12月に購入したもの


そしてPSVita版の中古はFF10単品だと1,210円、単品でFF10と10-2を購入すると計2,002円、FF10と10-2セットのツインパックは少し安い1,760円だった。正直PS3版と比較するとかなり割高になっている。

僕が今から中古価格だけ見て購入するなら、PS3版一択だと思います。それだけ圧倒的にPS3版のコスパが良い!

※中古価格は時期によって変動するので、あくまで2023年3月現在の中古価格を参考にしています。

PS3本体とPSVita本体の比較

PS3とPSVitaは同じ内容のゲームが同等のパフォーマンスで遊べるのか?と気になったので、両者のスペックを調べて比較してみました。

PS3VSPSVitaスペック対決



PS3とPSVitaの性能比較まとめ
「PS3の方が性能は高いけど、PSVitaも少しパフォーマンスを落とした同じゲームが動くぐらいの性能はある」

PS3

ハードの種類:据え置き機
発売日:2006年11月11日
CPU:Cellプロセッサ PowerPC-base Core @3.2GHz(8コア)
GPU:RSX @550Mhz
メモリ:256MB XDR Main RAM @3.2GHz/256MB GDDR3 VRAM @700MHz
サウンド:Dolby 5.1ch、DTS、LPCMなど(Cell-base processing)
対応メディア:CD/DVD/Blu-ray
出力解像度:480i、480p、720p、1080i、1080p
コントローラー:ワイヤレスコントローラー(DUALSHOCK 3/SIXAXIS)
電源:AC電源(家庭用コンセント)
その他:HDD内蔵

PSVita

ハードの種類:携帯機
発売日:2011年12月17日
CPU:ARM Cortex-A9 core(4コア)
GPU:SGX543MP4+
メモリ:メイン 512MB/VRAM 128MB
サウンド:ステレオスピーカー内蔵、マイク内蔵
対応メディア:PlayStation Vitaカード/専用メモリーカード
スクリーン(タッチスクリーン):5インチ(16:9)、960 x 544、約1677万色、有機ELディスプレイ(PCH-2000は液晶ディスプレイ) マルチタッチスクリーン(静電容量方式)
コントローラー:本体内蔵キースイッチ
電源:内蔵リチウムイオンバッテリー(持続時間3~5時間)

引用元:ファミ通.com(PSVitaの仕様/PS3の概要と仕様)

かんたん用語解説

CPU(中央処理装置):ゲーム機の処理の中心的な役割を担う

GHz(ギガヘルツ):CPUなどのクロック周波数を表す単位。数値が大きいほど処理速度が速くなる

コア数(CPU内部の演算回路):コア数が多ければ同時に複数の処理を行うことができて、実行速度が速くなる

GPU(画像処理装置):グラフィックの描写の処理を担う

メモリ(RAM):データの一時保管場所。メモリが多ければ作業効率が上がり、待ち時間が減る。

VRAM:グラフィック専用のメモリ

PS3とPSVitaのスペックを調べて書いてみたけど、一番性能を左右するCPUでも、PS3とPSVitaをわかりやすく比較するのは難しいと思った。

でも、PS3のCUP「Cellプロセッサ」は2006年発売ながら、8コアでクロック周波数3.2GHzなので、PSVitaのCPU「ARM Cortex-A9」の4コアよりは高性能なのは確実。




ただし、メモリに関してはPS3は「メイン256MB、VRAM256MB」に対して、PSVitaは「メイン512MB、VRAM128MB」なので、PSVitaの方が高性能だったりする。これはPSVita発売当時にPS3やXbox360よりもメモリが多いと話題になっていた。

メモリ



PSVitaはドラゴンクエストビルダーズやドラゴンクエストヒーローズ2のようにPS3やPS4とのマルチタイトル(同じ内容で複数の機種で発売されるゲーム)が多く発売されていたので、工夫すればPS3やPS4と同じ内容のゲームが動く性能はあるのだと思う。

つまり、PS3の性能には及ばないけど、パフォーマンスを落とした同じゲームが動く性能があるのがPSVitaということになる。

パッケージとメディアと説明書の比較

ここではFF10 HDリマスターのPS3版とPSVita版のパッケージとメディア(Blu-rayとカード)と説明書を比較しています。


パッケージとメディアと説明書まとめ
「パッケージのデザインはFF10と10-2が一緒になっているPS3版よりもFF10単独のPSVita版の方がシンプル。説明書はPS3版の方が良い。メディアのデザインは両方アリ」


パッケージの表面のデザインは背景が白いのは共通しているけど、PS3版はFF10と10-2のロゴが合わさったものになっているのに対して、PSVita版はFF10単独なので、10のロゴの左側を拡大したものになっている。

パッケージ比較(表面)



さらに「HD Remaster」の文字もPS3版はHDがシルバーでRemasterが白になっているのに対して、PSVita版は黒一色のシンプルなものになっている。

パッケージ比較(表面ロゴ拡大)



パッケージの裏面は「収録内容」から下の表記は機種の違いでそれぞれ別のものになっているのは当然だけど、一番上のキャッチコピーはPS3版は「HDリマスターで蘇る映像美とあの感動。」になっているのに対して、PSVita版は「これが、オレの物語だ。」になっている

パッケージ比較(裏面)



キャッチコピーの下のゲーム中の場面もPS3版はFF10と10-2の場面が混ざっているのに対して、PSVita版はFF10の場面だけになっている

パッケージ比較(裏面名場面拡大)



PSVita版の表面のデザインや裏面のキャッチコピーと場面がFF10だけのものになっているのは、PSVita版はFF10と10-2が別タイトル扱いになっているせいだけど、10は好きだけど、10-2はあまり好きではない人にとっては、PSVita版の方が良いデザインに感じるかも?

ちなみにPSVita版のFF10と10-2同梱版のツインパックには紙の外箱が付いていて、この外箱は、また違ったデザインになっている。



説明書はPS3版は35ページの普通の説明書が付属しているのに対して、PSVita版は説明書というより操作方法と注意事項が書いてあるシートが1枚付属している

説明書比較



PSVita版はゲーム中に電子説明書を見ることができるけど、やっぱりパッケージ版のゲームはPS3版のように紙の説明書がある方が嬉しい。


メディアはPS3版のBlu-rayディスクはティーダとユウナの姿が描かれたデザイン(実はツインパックの外箱の表面と同じCG)になっているのに対して、PSVita版のゲームカードは白の背景にFF10のロゴでというシンプルなものになっている

メディア比較



僕はメディアのデザインはPS3版もPSVita版もどちらも良いので、甲乙つけがたいと思った。

実際に遊んで、PS3版とPSVita版を比較してみた

実際にPS3版とPSVita版を交互に遊んで、色んな面から見てどちらが優れているのかを比較してみました。

FF10HD PS3 VS PSVita



実際に遊んで比較まとめ
「大画面&高画質で一度に集中して長い時間遊ぶならばPS3版、画質よりも手軽に短い時間で少しずつ遊びのならばPSVita版」


僕のプレイ環境は下記の通りです。比較しやすいように最低限のシンプルな環境で遊んでいます。

プレイ環境

PS3

型番:CECH-4000
使用テレビ/モニター:画面解像度1920x1080、1366x768
音声出力:テレビ/モニターのスピーカー

PSVita

型番:PCH-1100
ディスプレイ:5インチ有機ELモニター(本体内蔵)
音声出力:本体付属スピーカー


グラフィックが綺麗なのはどっち?

グラフィックが綺麗なのは圧倒的にPS3!

理由はPS3のFF10は出力解像度が最大1080p(1920x1080)に対応しているから。PS3は接続するテレビやモニター次第で画質が変わるけど、今のテレビやモニターは最低720pには対応しているので、PSVitaと比較するとPS3は圧倒的に高画質と言える。


Youtubeで、PS2、PS3、PSVita、PS4、Switch、計5機種のFF10の画質を比較している動画を見ると、PS3とPSVitaの画質の差がわかりやすい。




静止画の画素数比較

PS3
1920x1080(1080p)=2,073,600(約200万画素)
1280x720(720p)=921,600(約92万画素)

PSVita
960x544=522,240(約52万画素)


ちなみにPS3とPSVitaの静止画の画素数を比較すると、PSVitaが約52万画素に対してPS3の720pでも約92万画素、1080pでは4倍の約200万画素!

実際にゲームの動いている画面だと、静止画の画素数ほどの差は感じないけど、数字上ではPS3の方が4倍綺麗ということがわかる。

でも、PSVitaのグラフィックもPSVitaの5インチの画面で見れば十分綺麗に見えるので、PS3と並べて比較しなければ全く問題ない。むしろ僕は携帯機でここまで綺麗なグラフィックで遊べるのか!と感心したぐらい。

PSVita実機プレイ画面
PSVitaの5インチの画面だと実際の解像度以上に綺麗に見える





大きな画面で遊べるのはどっち?

大きな画面で遊べるのはPS3!

理由はPS3は据え置き機だから、接続するテレビやモニターを選ぶことができるから。つまりPS3は50インチ以上の大画面でもFF10を遊ぶことができる。

PS3版はFF10を大画面で遊べる



一方のPSVitaは外部出力ができない携帯機なので、本体の5インチの液晶で遊ぶしかない

とはいっても、PSVitaのFF10はテキストやUIなどのウインドウの大きさが本体の液晶と解像度に最適化されているので、僕は画面が小さくて遊びにくいとか、FF10の体験が損なわれるとは思わなかった。

FF10HDvita(メニュー画面)

FF10HDvita(戦闘画面)


操作性が良いのはどっち?

快適な操作性で遊びたいのならばPS3!

理由はPS3はデュアルショック3というワイヤレスのコントローラーが使えるから。デュアルショック3は一般的なコントローラーだからアナログスティックも各種ボタンも大半の人にとっては手に馴染んで使いやすいはず。おまけに振動機能も付いているから、PS2版と同様にFF10の場面に合わせてブルブルと震えて、臨場感がアップする。

デュアルショック3VSPSVita
デュアルショック3と比較するとPSVitaのボタンは頼りない...



一方のPSVitaはアナログスティックがフニャフニャで頼りなかったり、デザイン重視のせいでボタンが小さいし、振動機能もない。でも、デュアルショック3と比較しなければ、FF10を遊ぶ分には個人的には問題ないと思う

ロード時間が短いのはどっち?

ロード時間はPS3が少し長く感じるけど、PS3もPSVitaも大きな差はない気がする

ハードの仕様的にはPS3はメディアがBlu-rayで、PSVitaはカードだからPSVitaの方がロード時間が短いような印象を持つけど、PSVitaのゲームは意外とロード時間が長い...

PSVita版FF10ゲームカード
ゲームカードはロードが速いわけではない

PS3版もHDDのインストールに対応していれば少しはロードが速くなったのだろうけど、なぜか非対応なので残念。

正確に比較していないけれど、両方ともオリジナルのPS2版よりもロードが長いと思う。そして画面切り替え時に画面右下に「LOADING」という表示が出るから余計に長く感じる。

長時間遊べるのはどっち?

長時間遊べるのに向いているのは据え置き機のPS3!

理由はコンセントから電源を供給して遊ぶからバッテリー切れの心配がないのと、テレビやモニターなどの大画面を使うから集中力が持続しやすいから。無茶な遊び方をする人は少ないだろうけど、FF10の最初から最後まで一気に遊ぶことも可能!


一方でPSVitaはバッテリーが電源なので、最大でもバッテリーの持続時間3~5時間(PCH-2000は4~6時間)しか連続で遊ぶことができない。まあ、数時間も連続で遊ぶことができれば十分とも言えるけれど。

隙間時間に遊びやすいのどっち?

10~15分の隙間時間に遊ぶならばPSVitaしかない!

理由はPSVitaには本体の機能としていつでもゲームを中断&再開できる「スリープモード」があるから。スリープモードのおかげでセーブポイント以外でも中断できるし、数秒とかからず即ゲームを再開できるから、隙間時間に少しずつFF10を遊ぶのに適している。

PSVitaスリープ再開
PSボタンを押せばスリープ状態から即ゲームを再開できる



PSVitaのスリープモードはバッテリーの消耗も少ないから、気軽に使える。

一方でPS3はスリープやスタンバイモードがないから、一度電源を切ってしまうと再びゲームを再開するには1~2分かかる。PS3の電源をずっと付けておけば、いつでも中断&再開が可能だけど、その分の電気代が無駄になって、エコではないし、PS3本体の寿命も縮まってしまうから現実的ではないと思う。

手軽にいつでもどこでも遊べるのはどっち?

手軽にいつでもどこでも遊べるのはPSVitaしかない!

理由はPSVitaはいつでもどこでも持ち歩いて遊ぶことができる携帯機だから。外出時の屋外はもちろん、家のトイレや布団やベッドの中でも快適にFF10を遊ぶことができる。

今回僕は布団に横になって、頭から掛け布団を被った状態のままPSVitaでFF10を遊んでみたけど、思った以上に快適で驚いた(笑)普通に遊べる。

布団の中でゲーム



一方でPS3は据え置き機なので、電源のコンセントとテレビやモニターが必要だから持ち歩くのも屋外で遊ぶのも難しい。そして布団に横になったまま遊ぶのもテレビやモニターの位置次第ではできそうだけど、自分の身体の姿勢が固定されて快適ではなさそう...。

音が良いのはどっち?

音が良いのはおそらくPS3!

理由はPS3は接続した液晶テレビのスピーカーの音、PSVitaは本体のスピーカーの音で比較すると、PSVita本体の小さいスピーカーの音はどうしても劣ってしまうから

ただし、これは理論上の話であって、液晶テレビのスピーカーの方が単純に大きいから音も良いとしているだけ。液晶テレビやモニターによってはスピーカーの音が本当に酷いものがあるので、その場合はPSVitaの方が音が良い場合もありそう。



PSVita本体のスピーカーは小さいけれど、左右に2つあるから一応ステレオ音声になっている。僕は今までPSVitaを使っていて、特に音が良いと感じたことはないけれど、FF10に関しては音楽もキャラの声(ティーダーの序盤の「うあああああ」とか)もクリアにハッキリと聞こえるし、洞窟の中の足音や水音も良い響きで聞こえるから、なかなか良いと思う。PS3版と比較しても遜色ないように感じる。

PSVitaのスピーカー
赤丸の位置が左右にあるスピーカー



ちなみに音声出力の仕様はPS3版は「linear PCM 2ch」という無圧縮で高音質のものになっているけど、PSVita版は表記がないので不明。PSVita版はゲームカードの容量の関係上、音声を圧縮している可能性もあるのかも?

静かに遊べるのはどっち?

FF10を静かに集中して遊びたいのならば、PSVitaしかない!

理由はPSVitaにはディスクドライブもファンもないから本体からは一切音がしないから。余計な音がしないので、ゲームの世界により没頭できる。

一方でPS3は頻繁にディスクの読み込み音と同時に冷却ファンが「ブオーン」と唸るので、うるさくてゲームの雰囲気をぶち壊すことがある。(特に僕が使っているCECH-4000はうるさいのかも)

冷却ファンが付いているゲーム機は回転音がする



ちなみにFF10を遊べるハードはPSVita以外は、オリジナルのPS2も含めてPS4、Switch、XboxOne、Steam(PC)と全て冷却ファンが付いているから、PSVitaがFF10を一番静かに遊べるハードと言えると思う。

機能が多いのはどっち?

機能が多いのはタッチパネルが使えるPSVita!

理由はPSVita版にはタッチパネルを使ったショートカット操作の「クイック回復」と戦闘中の「召喚獣の演出切り替え」があるから。

ちなみにクイック回復は、マップ移動時にケアル系で全回復とアイテムで全回復のどちらかを選んで、HPを回復できるもの。召喚獣の演出切り替えは戦闘中のユウナのコマンド選択時に召喚獣の出現時の演出をノーマルとショートを切り替えられるもの。

FF10HDvita(クイック回復画面)

FF10HDvita(召喚獣演出切り替え)



クイック回復は一気に仲間全員のHPを全回復できるから便利だけど、召喚獣の演出切り替えはコンフィグでもできるから、戦闘中に切り替えたいと思う人は少ないかもしれない。

この2つの機能の欠点は使うためにはPSVitaの画面にタッチする必要があること。これが結構面倒。おそらくタッチパネルを活かしたくて入れた機能だから、仕方がないんだろうけど。

PS3版はこの2つの機能がないけれど、あれば使うかも、便利かもレベルのものなのでなくても全く問題はないと思う。

PS3版とPSVita版のセーブデータを共有できる

FF10 HDリマスターはデータトランスファー(クロスセーブ)という機能を使うことでPS3版とPSVita版のセーブデータを共有できます

この機能はサーバーを介してセーブデータをアップロード/ダウンロードすることで、PS3版とPSVita版のセーブデータを共有できるようにしたもの

データトランスファーの仕組み

PS3(セーブデータをアップロード/ダウンロード)
↕️
サーバー(セーブデータを保存)
↕️
PSVita(セーブデータをアップロード/ダウンロード)

FF10HDvita(データトランスファー1)

FF10HDvita(データトランスファー2)



これで何ができるかというと、外出時にPSVitaでFF10を遊んで、そのセーブデータの続きを家に帰ってからPS3で遊ぶことができる

従来は同じゲームのマルチタイトルでも機種が違えばセーブデータを共有できないのが当たり前だったから、すごく便利で画期的ではあるけど、この機能を使うにはゲームを2本分購入する必要があるので、発売当時どれだけの人が利用したのか疑問

仮に僕だったら、マルチタイトルの新作ゲームを2機種分購入することはないと思う。

今なら中古でPS3版とPSVita版を両方購入しても格安なので、データトランスファーの便利さを体験してみるのもいいかもしれない。(2023年3月時点でもサーバーは生きていて利用可能だった)今ならPS4版も合わせて3機種間でセーブデータが共有可能!

ちなみにデータトランスファー(クロスセーブ)はFF10 HDリマスター以外にもPS3、PSVita、PS4のマルチタイトルで採用されているゲームが結構ある。

まとめ

今回は2013年12月26日に同時発売されたFF10 HDリマスターのPS3版とPSVita版を比較してみましたが、実際に遊んでみるとPS3版の方が「フルHD(1080p)対応でグラフィックが綺麗」であるものの、PSVita版の方が「スリープ機能で中断しやすから遊びやすい」と思いました。


FF10 HDリマスターの場合はPSVita版はグラフィック(画面解像度)が劣るだけで、PS3版とほぼ同様のゲーム体験ができるので、携帯機の手軽さがある分、PSVita版の方が優れていると感じるのかもしれない。

FF10HDvita(集中線)



やっぱり手軽に遊べるというのは、それだけで強力な武器になる!


ただし、ゲームは「大画面かつ高画質で、一度に長い時間集中して遊ぶタイプの人」はPS3版の方が良いと感じると思います。実際にPSVitaの携帯機としての特性を除けば、トータルの質はPS3版の方が上です。


中古でPS3版とPSVita版の好きな方を購入するのもいいですが、もし最新のゲーム機でPS3版と同じ体験をしたければ、PS4版やXboxONE版やSteama版がオススメです。



そしてPSVita版と同じ体験をしたい、または両方、どちらが良いかわからないという場合は携帯モードとTVモードで遊べるSwitch版がオススメです。


今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!

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