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ドラゴンクエスト7の通常版とバグ修正版を比較してみた!【PS1ゲーム】

2024/02/18

こんにちは!


ドラクエ7の通常版とバグ修正版を比較してみた!

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今回の記事をオススメしたい方
  • PS1のドラクエ7のフリーズバグについて知りたい
  • PS1のドラクエ7のバグ修正版について知りたい
  • PS1のドラクエ7の発売当時の話が知りたい

先日、家の片づけをしていたらPS1の「ドラゴンクエスト7」を見つけました。たしかこれは22年前の発売日当日に買ったもののはず。


ドラクエ7といえば発売当時にフリーズ(ゲームが止まってしまう現象)が頻発すると騒がれていて、後でこっそりと修正版が出ていたという話も一部では有名です(笑)


僕はドラクエ7のバグ修正版であるアルティメットヒッツ版も持っているので、通常版とバグ修正版の比較をしてみたら面白いと思いつきました。

というわけで、今回は「ドラクエ7のフリーズバグについての説明と通常版とバグ修正版の比較」をしている記事です。


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ドラゴンクエスト7とは?

『ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち』(ドラゴンクエストセブン エデンのせんしたち)は、2000年(平成12年)8月26日にエニックス(現:スクウェア・エニックス)より発売されたPlayStation用ゲームソフト。ジャンルはロールプレイングゲーム(RPG)。
 
ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」『ウィキペディア フリー百科事典日本語版』 
(https://ja.wikipedia.org/)
アクセス日時:2022年9月17日 2:38(日本時間)
ドラゴンクエスト7(以下ドラクエ7)は有名RPGシリーズ「ドラゴンクエスト」の7作目として発売されたゲームです。

ドラクエ7


初めてPS系ハードで発売されたドラクエで、町やダンジョンが3D化されて立体的になったり、数年ほど延期を繰り返した末に発売されたりと個人的には印象深いゲームです。


当時かなり楽しんで遊びましたが、ストーリーがオムニバス形式の集合体みたい(石板を集める→新しい世界に行く→その世界の話が始まる)になっていたので、ストーリーの印象は薄いです。

でも、ゲームのボリュームがたっぷりで50時間以上やらないとクリアできなかったのは覚えています(笑)


ちなみにドラクエ7はニンテンドー3DSスマホでリメイク版が発売されていますが、そちらは全く別物なので今回はPS1のドラクエ7についての話です。

ドラクエ7のフリーズバグとは?

ドラクエ7のバグは細かいものがいくつかあるようですが、一番有名なのはフリーズというゲームが突然止まってしまう現象が起きるバグです。(バグとはプログラムの不具合のことです)

フリーズ


ドラクエ7のフリーズは「戦闘開始・終了時、宝箱を開けた時、ムービー再生時、町・ダンジョン・フィールドの出入り時など」主に画面を切り替えて、ディスクの読み込みが発生するタイミングで起きます。

一度フリーズしてしまうと、ほとんどの場合はそこからゲームが動かなくなるのでリセットしてやり直すしかなくなります

長い時間遊んで、冒険の書に記録していない(セーブしていない)タイミングでフリーズが起きると本当に最悪でした...。当時このフリーズに泣いた人は多いのではないでしょうか?

なぜフリーズバグは起きたのか?

ロード時間短縮による弊害
PS版でのゲームの途中のCD-ROM読み込みによるタイムラグは、特殊な技法を使うことによって最小限に抑えられている。その技法とは、CD-ROMバッファメモリにキャッシュする、マップデータはあらかじめ先読みする(画面切り替え時には移動先ではなく、移動先の次のマップ群を読み込んでいる)、モンスターの立ちポーズデータとアニメーションデータを別々に読む、などといった技法であり、これらは開発を担当したハートビートの山名学によって特許が出願されている[43]。

しかし、そのCD-ROM読み込みの処理時にフリーズしてしまい、ゲームの続行が不可能となる現象が多発することとなった。主に街などでのマップの切り替え時や、戦闘終了時などにフリーズが起こりやすい(戦闘中に「はなす」コマンド実行時、メッセージスピードが極端に遅くなっていたら既に手遅れである)。

「ドラゴンクエストVII エデンの戦士たち」『ウィキペディア フリー百科事典日本語版』 
(https://ja.wikipedia.org/)

アクセス日時:2022年9月17日 2:38(日本時間)
当時のPS1のゲームはメディアがCD-ROMだったこともあって、ゲーム中にロード(読み込み時間)が入って待たされるのが当たり前でした。

CD-ROM


ドラクエの前作6はロードがないROMカセットのスーファミだったので、7でもロード時間を感じさせないように工夫して開発したそうです。その結果、ドラクエ7はCD-ROMでもロード時間を感じさせない超快適なゲームになりましたが、その工夫が仇となってフリーズバグが起きてしまったというわけです。


あとはドラクエ7は当時何回も発売日を延期していたので、これ以上延期できない事情があって、バグを潰しきれずに発売してしまった可能性もありそうです。

当時の発売元の対応はどうだった?

当時の発売元であるエニックス(現スクウェア・エニックス)のドラクエ7のフリーズバグに対する対応を書いてみました。ただし、ネット上にソースとなる情報が見当たらなかったのであくまで僕の記憶に基づいた情報です。事実と異なる可能性があるのでご了承ください

当時の発売元の対応
  • フリーズが起きることは認めていた
  • 長時間プレイ時のPS1本体の熱暴走が原因と発表していた
  • ディスクの交換対応などはしていなかった
  • 表向きは修正版を出していなかった

発売元のエニックスは発売から早い段階で、ドラクエ7のフリーズバグが起きることを認めていて、対処法も公式で発表していました。ただし、ゲームのプログラムに問題があるのではなくて、あくまで長時間プレイした時などのPS1本体の状態(熱暴走など)のせいだと発表していました。(あくまで僕の覚えている限りです)

PS1



そしてディスクの交換や表向きには修正版の発売もしていなかったと思います。


今だったらバグがあるゲームはネット経由のアップデートで修正されますが、当時のゲーム機はまだネットには繋がっていなくて、ゲームにバグがあっても致命的でなければ交換対応や修正版が出ることもなかった時代でした。

当時、通常版を遊んでいてどうだったか?

僕は発売当時にフリーズが起きるドラクエ7の通常版を購入して遊んでいたので、その時の状況を書いてみました。

プレイする

当時遊んでいてどうだったか?
  • クリアして隠しダンジョンまで遊んだ
  • 弟と合わせて計120時間以上は遊んだ
  • 連続して2時間以上は遊ばなかった
  • フリーズは5回ほど起きたが頻発はしなかった
  • PS2の互換機能を使って遊んでいた
  • PS1本体もPS2本体も新しいものだった

結論からいうとフリーズは起きましたが、そこまで頻発することなくクリア後の隠しダンジョンまで無事にクリアすることができています

弟と合わせて120時間以上遊びましたが、フリーズが起きたのは5回ほどだったので、決して少なくはないですが、ゲームをするのに支障はなかったです。

ちなみにフリーズした場面は「戦闘開始・終了時、町で建物に出入りした時、宝箱を開けた時」などで、イベントの進行中に起きなかったのが幸いでした。


このドラクエ7のフリーズバグはユーザーのプレイ環境(長時間遊んでいるか、室温、PS本体の状態など)で発生する頻度が変わるらしいので、僕はあまり一度に長く遊ばないタイプなのと、使っていたPS1本体とPS2本体がまだ新しかったのもあって、あまりフリーズが発生しなかったのかもしれません。

通常版とバグ修正版を比較してみた(見た目編)

発売日に買った通常版のドラクエ7とバグ修正版であるアルティメットヒッツのドラクエ7の見た目(ジャケットや説明書やディスク)を比較してみました。


最初にジャケット(パッケージ)を比較してみました。

上が通常版で下がアルティメットヒッツ版です。アルティメットヒッツの黒枠のデザインが目立つぐらいでほぼ違いはないです。

ジャケット




ジャケットの裏面を拡大してみました。

一部、記載されている内容が違う(通常版にのみストーリーの説明があるなど)のと、発売元の表記が違うぐらいしか差がありません。

ジャケット裏面(通常版)


ジャケット裏面(アルティメットヒッツ)




ディスクもアルティメットヒッツ版は「SQUARE ENIX」の表記になっているぐらいで、デザインは一緒です。

ディスク




説明書の表と裏です。(右が通常版、左がアルティメットヒッツ版アルティメットヒッツ版は裏面に注意書きがあるぐらいで、こちらも大きな違いはないです。

説明書(表)


説明書(裏)




おまけにアルティメットヒッツ版の帯の表記を見てみると...「本製品は2000年8月26日に発売された同一タイトルと同一内容であり、ゲーム内容等は発売当時のものです。」とありました。

うーん、やっぱりスクエニとしては修正版であると公式には認めていないのでしょうか...。

帯(アルティメットヒッツ)



通常版とバグ修正版を比較してみた(中身編)

続いて、通常版とバグ修正版は本当に中身(データ)が違うのだろうか?と疑問に思ったので、中身であるディスクのデータの違いを比較してみます。

...といっても僕はゲームのデータ解析やソースコードを見るような高度な技術は持っていないので、以下の誰でも簡単にできる方法で比較しました。
ディスクの中身の違いを比較する
  1. PC(Windows)のCD/DVDドライブにゲームディスクを入れる
  2. エクスプローラーでゲームディスクのファイル更新日時を見る

つまりPCでゲームディスクのファイル更新日時を比較して、同じ日時ならばデータも同じで、違う日時だとデータが違うと見分けるわけです。

パソコン



ファイルの更新日時が違う=ファイルが更新されている(修正・アップデートがされている)可能性が高くなります。

昔の2chでこのやり方で「同じゲームのバージョン違いを見分けられる」と言われていました。


最初にドラクエ7の発売日2000年8月26日に購入した通常版のディスクのファイル更新日時を見てみます。

通常版ディスク




ファイルの更新日時は「2000/08/11~」でした。この日付がマスターアップされた日だとすると、開発がかなりギリギリだったことが推測できます

通常版ファイル更新日時




続いてバグ修正版である2006年7月20日発売のアルティメットヒッツ版のディスクのファイル更新日時を見てみます。

バグ修正版ディスク



ファイル更新日時は「2000/9/14~」です。やっぱり通常版とは違う更新日時でした!この日付はドラクエ7の発売から20日後なので、あと1か月発売を延期していたら、ユーザーがフリーズに苦しめられることはなかったかもしれないですね...。


修正版ファイル更新日時



検証した結果、通常版と修正版のファイル更新日時は違うので、修正版は何かしらのバグ対策がされたバージョンだと思われます

バグ修正版はどの部分が改善されているのか?

ドラクエ7のバグ修正版は通常版で発生した様々なバグが修正されているようですが、主にフリーズバグが修正されています。ここ大事です

修正



ただし、完全にフリーズが解消されたわけではなくて、あくまで発生しにくくなっているらしいです。つまり修正版でもフリーズする時はするというわけですね。


バグ修正版は3バージョンある

実はドラクエ7のバグ修正版は、3種類のバージョンがあるようです。

ちなみにバージョンはあくまで見た目の違いで、中身(データ)は一緒だと思われます。


最初に今回の記事でも修正版として紹介している「アルティメットヒッツ版」です。2006年7月20日発売なので、一番新しいものです。







次にPSone booksという廉価版シリーズで発売された「PSone books版」です。2005年2月3日発売で、アルティメットヒッツ版の前に売っていたものです。販売期間が1年半ほどしかないので、一番出回っている数が少ない気がします

PSonebooks版
引用元:スクウェア・エニックス






最後は通常版の後期に出荷された「通常版(後期出荷版)」です。こちらは通常版とパッケージは同じですが、中身はこっそり修正版に変わっているという嫌らしいバージョンです。

おそらく通常版(初回版)の発売から2か月ぐらいしてから、出荷されたものだと思います。


通常版(後期出荷版)は帯の裏側に「注意書き」があるらしいので、これが唯一の見分けれる方法みたいです。(詳しくはこちら)つまり帯が欠品しているのが当たり前の中古では買う前に見た目で判断するのは、ほぼ不可能というわけです。


通常版とバグ修正版の中古価格を比較してみた

ドラクエ7の通常版とバグ修正版の中古価格がどれぐらい違うのか比較してみました。

今回は中古ゲームの価格がほぼネットで最安値だと思われる(僕が見ている限り)ブックオフオンラインで比較しています。



最初に通常版です。ワンコイン(500円)でもお釣りが出る297円でした。ちなみにブックオフ店舗でも同じ値段で販売されていました。

22年前に300万本以上売れたゲームなので、中古の数が多くてどこでも100円~500円ほどで購入できると思います。

中古価格(通常版)
引用元:ブックオフオンライン



続いてバグ修正版であるPSone books版とアルティメットヒッツ版です。なんと!両方とも同じ新品の定価越えの5,940円でした。もしかしてプレミア価格?

まさか通常版の中古価格より20倍も高いとは驚きました...。

PSone(修正版)
引用元:ブックオフオンライン


アルティメットヒッツ(修正版)
引用元:ブックオフオンライン



なぜバグ修正版は高騰しているのか?

ドラクエ7の修正版であるPSone books版とアルティメットヒッツ版はここ数年の間に急激に中古価格が上がったような気がします。(というか数年前まで普通に新品が購入できました)

それはなぜなのか?気になったので、ここではバグ修正版の中古価格が高騰しているのか理由を考えてみました。

考えてみる

修正版が高騰している理由
  • 修正版の存在が広く知られているから
  • ゲーム実況の影響
  • PSone books版とアルティメットヒッツ版の数が少ないから
  • ドラクエだから需要がある
  • リメイク版が別物になっているから
物の値段が上がる時は「需要があって数が少ない場合」が多いですが、ドラクエ7の修正版は通常版と比べて出回っている数が少なくて、ドラクエシリーズなので遊びたい人が今でも多ので値段が上がる条件は満たしていると思います。

上昇




そしてドラクエシリーズはYoutubeなどでゲーム実況配信されることが多いので、その時にドラクエ7のフリーズや修正版が話題になって、修正版の存在がそれなりに知られるようになったのかな?と推測します。広く知られないと価値は上がらないですからね。

ゲーム実況者


僕もドラクエのゲーム実況はよく見るのですが、ドラクエ7の時は高確率でフリーズと修正版が話題になっています(笑)



さらにドラクエ7のリメイク版である3DS版とスマホ版は単なる移植やリマスターと違って、完全に作り直した別物のゲームになっているので、PS1でしか遊べないオリジナル版ドラクエ7の修正版の価値が上がっている面はあると思います。


まとめ

今回はPS1のドラクエ7のバグが起きる通常版と修正版の比較とフリーズバグについて書いてみました。

世の中に出回っている9割以上のPS1のドラクエ7はフリーズバグが起きる通常版だということを考えると、ドラクエファンとしては悲しくなります...。



修正版の存在を知ると修正版が欲しくなりますが、今から購入するには割に合わない価格になっているので、僕は自分の環境でフリーズが多発しないことを祈って通常版を買う方が良いと思います。

昔の僕のように運が良ければ、そこまでフリーズは起きないですからね。(保証はできませんが)

297円(通常版)と5,940円(修正版)の価格差はそれだけ重いです。


今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!