ひきこもりの生きる道@茨城です。
保健所(行政)がやっているひきこもり支援について詳しく知りたくないですか?
「ひきこもり当事者で保健所の支援の詳細が知りたい」
「ひきこもりのお子さんがいる親御さんで保健所の相談を利用したい」
「保健所(行政)のひきこもり支援に興味がある」
今回の記事はそんな方に興味を持っていいただけると思います。
先日、地元の市報を見ていたら「保健所がやっているひきこもり支援」の情報が載っていて驚きました。
地元の市報を見ていたら保健所がやっているひきこもりの「専門相談」「親の会」「当事者の居場所」の情報が載っていた。昔はひっそりやっていて見つけるのが大変だったから時代が変わったね。
— ひきこもりの生きる道@茨城 (@KgBzO7udAX7yweM) June 15, 2021
さらに当事者が繋がりやすいように電話だけではなく、メール対応もあると利用者が増えるのにね。#茨城県
僕が相談した約10年前は情報を探すも大変だったのに...。
時代が変わって行政も本格的に支援する気になってくれたのかな?
というわけで、今回は行政(保健所)のひきこもり支援ってどんな感じ?という紹介と保健所の支援に対する要望を書いています。
※あくまで僕が実際に受けた支援を元に書いていますので、参考程度にどうぞ。
実際に支援を受ける場合はお住いの地域の保健所などにお問い合わせください。
地元の保健所のひきこもり支援を調べてみた!
最初に僕が見た市報に載っていた、地元の保健所のひきこもり支援について調べてみました。
あくまで一例としての紹介なので、今回は具体的な市町村の名前は伏せています。
ひきこもり専門相談
最初は何が専門なんだろうか?と思ったのですが、おそらく相談に精神科医が対応するからだと思います。
よく見たら市報には「精神科医が担当する」とあったので僕の予想は当たっていました。
詳細情報
〇対象者「ひきこもり状態の方、ひきこもり状態にある方を支える家族」
〇担当者「精神科医、保健師、精神保健福祉士、社会福祉士」
〇開催日「月1回で時間は2時間(この時間に何組か対応すると予測)」
〇お問い合わせ「担当課に電話」
〇その他「事前予約制」
となっています。
相談とはそういうものかもしれませんが「どんな内容の相談をしていいか」が書いてないのが気になりました。
おそらくは精神科医が相談に来た当事者、または家族から話を聞いて、当事者の病気・障害の有無を判断して適切な支援や医療機関に繋げるための相談だと思います。
対象者を見る限りでは
「当事者だけで相談」
「家族だけで相談」
「家族と当事者が同席で相談」
3つのパターンのどれでも相談は可能だと思われます。
ひきこもり家族教室
いわゆる「ひきこもりの親の会」のことだと思いますが、なぜか行政がやっている場合は「家族教室」と呼ばれていることも多いみたいです。
僕も今回ネットで検索していてこの呼び方は僕の地元だけではないのか..と驚きました。
詳細情報
〇対象者「ひきこもり状態にある方の家族」
〇担当者「保健師、精神福祉士、社会福祉士」
〇対象者「ひきこもり状態にある方の家族」
〇担当者「保健師、精神福祉士、社会福祉士」
〇開催日と時間「月1回で1時間半」
〇お問い合わせ「担当課に電話」
〇その他「個別相談後に参加可能」
となっています。
内容や目的
「ひきこもりに対する知識や関わり方を学習する」
「同じ悩みを持つ家族がお互いの経験について共有して話し合う」
「家族同士の仲間づくりや情報交換などを通じて家族の精神的負担を減らす」
保健所の方が司会をして、当事者の家族同士が「なかなか他の人には言えないような家庭の話」をお互いに共有して気持ちを楽にするための会だと思います。
それとあわせて当事者を変えるにはまずは家族から変わることを目的として「ひきこもり当事者の関わり方や知識」を学ぶのかもしれませんね。
ひきこもり当事者の居場所
名前の通りひきこもり当事者の「居場所」をやっている取り組みです。
詳細情報
〇対象者「ひきこもり状態にある方」
〇担当者「保健師、精神保健福祉士、社会福祉士」
〇開催日と時間「月2回、1時間半」
〇お問い合わせ「担当課に電話」
〇その他「個別相談後に参加可」
内容や目的
「他社と交流しながら社会性を学ぶ」
「外出することで生活リズムを整え社会復帰を目指す」
おそらくは家族教室と同じく保健所の方が司会をして、当事者同士で交流をするのではないかと思います。
話をするだけではなくて、レクリエーション的なこともやるかもです。
地元のひきこもり支援まとめ(個人的感想)
だいぶ前に同じ名前の支援を受けたことがあるので、僕の予想も交えて支援の内容を書いてみました。(現在行われている支援の内容と異なるかもしれません)
保健所の支援の特徴は担当者が支援の勉強をしている専門家ということです。
だから他の変な場所に相談にいくよりは「安心安全」だと思います。
市報で情報を見てから、調べてみたらネットでも情報発信をしていたみたいです。
地元の保健所のサイトでほぼ同じ情報が見つかりました。
ただ行政にありがちですが、支援をやっているという情報だけで詳細がわかりにくいのが惜しいです。
でも僕が支援を受けた10年前は全く情報が見当たらなかったので「ネットで調べれば情報が出てくる」だけで感慨深いです。確実に良い方向には変わっています。
10年以上前はひきこもり関連の書籍でも読まなければ、保健所がひきこもり支援をしているとわからなかったです。
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もっとこうして欲しい!保健所の支援に対する要望
現状行っている支援に対して僕が「もっとこうして欲しい!」という要望を書いてみます。
もっと当事者に対する支援を増やして欲しい!
僕が実際に保健所の支援を受けている時も感じていましたが、当事者に対する支援よりも親に対する支援の方が手厚いのはなぜ?
「家族教室」はもちろん「専門相談」も親に対する支援という見方をすると、当事者に対する支援は「居場所」のみ。
たぶん行政のひきこもり支援は親に対する支援から始まったと思うので、仕方がない部分もありますが、もっと当事者本人に対する支援を増やしてほしい
そうでなければ、家族の理解が得られないひきこもり当事者は救われないから。
様々な状況の当事者を救いたければ、親経由ではなくて本人に直接届く支援が必要です。
電話以外のお問い合わせ方法を作って欲しい!
電話が確実で昔から使われている方法だというのはわかりますが、ひきこもり当事者にとっては知らない場所に電話をするのはとてもハードルが高いです。
僕は昔、保健所に電話をする時は高い所から飛び降りるような気持ちで「エイヤー」とかけていました。
覚悟が決まらないと数日電話がかけられないこともありました...。
僕が知っている当事者の方に聞いても「電話が好きで得意」という方はいません。
つまり電話が苦手というのは、多くの当事者に共通していると思います。
だから電話以外のお問い合わせの方法を作ってもらえると本当に助かります。
電話以外の気軽なお問い合わせ方法があれば、当事者の支援への最初の期待値も下がるのでお互いにとってのメリットもあると思います。
頑張って乗り越えて電話をする→支援への期待値が上がってしまう
自分が楽な方法でお問い合わせをする→支援への期待値は上がらない
僕の場合ですが、辛さを乗り越えると何か希望が待っていると嫌でも期待をしてしまうところがあります。
でも実際は支援は万能ではないので、最初は過度の期待をしない方がいいですからね。
最初の1回だけでもメールやLINEで連絡やお問い合わせができれば、支援に繋がる当事者は増えると思うので、なんとか柔軟な対応をお願いできないでしょうか。
まとめ
今回は僕の地元のひきこもり支援の紹介と保健所の支援に対する要望を書いてみました。
昔よりも情報がオープンになって支援の情報がわかりやすくなったけれど、いまだに親に対する支援が中心なのかな?というのをまとめていて思いました。
だからもっと当事者向けの支援を増やして、当事者が支援に繋がりやすくして欲しいです。
※この章は個人の意見が強いので、書いてある意見を絶対正しいとするのものではありません。
ひきこもり専門の支援をやっているのは保健所だけ?
僕は日本全国のひきこもり支援を知っているわけではないですが、ひきこもりのためのひきこもり専門の支援をやっているのは保健所だけでは?と思います。
民間の支援も良いものはあると思いますが、当然有料でお金がかかるので当事者が積極的に利用するのは難しいので除きます。
NPOも支援をやっている所はありますが、ひきこもりだけではなくてもっと幅広く困っている人を対象にしていることが多いので、行ってみないとわからないです。
国の事業である「サポステ」も一応ひきこもりに対応している程度に考えていた方が良さそうです。
事業を受託している団体によってひきこもりに対する対応の温度差が激しいからです。
理解がある団体ならいいですが、そうでない場合もありますから...。
ひきこもり相談支援センターも行政の支援に入りますが、僕の地元茨城では民間の団体に委託しているのでこちらも除きます。理由はNPOやサポステと同じです。
とはいっても、保健所ができる支援にも限界があると思うので、僕は行政が直接行って当事者が「安心安全」な新たなる支援ができるといいのにと願っています。
国が予算を出して民間が行う委託事業は、どうしても受託する団体の質に左右されるという欠点があるので当事者にとって「安心安全」ではないです。
当事者におすすめできるかどうか?
「保健所という行政の機関がやっている支援なので安心安全」
「担当者が支援の勉強をしている専門家」
「電話でお問い合わせをする必要がある」
最初は電話でお問い合わせをしなければならないので、ハードルは高いですが行政がやっていて担当者が支援の勉強をしている専門家なので「安心安全」だと思います。
自分がひきこもりであると強く自覚していて、現状どこにも繋がっていない方が外部に支援を求める「第一歩」としては保健所に相談するのはおすすめです。
僕は他の機関に相談するよりは、保健所に相談する方が良いと思います。
今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました!
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