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ひきこもりの居場所の居心地を良くする方法を考えてみた【体験談】

2022/05/03
こんにちは! 

今回は前回の【ひきこもり】居場所の居心地が悪い理由を考えてみた【体験談】に続いて、今度は「居場所の居心地を良くする方法」を考えてみます。




実は前回と今回の内容は元は1つの記事だったのですが、長くなったので2つに分けています(笑)

というわけで、より理解するためには前回の記事と一緒に見ることをオススメします。

「居心地を悪い理由」に対しての「居心地を良くする方法」はどうしたものか...と悩んだのですが、基本的には自分の行動や考え方を変えることで居心地が良くなる方法を挙げています。

やっぱり他人を変えることは難しいし、物凄い労力がかかりますからね。
僕はそれよりも自分が変わった方が楽だと思っています。

※100%個人の経験と主観に基づいた意見なので、ひとつの参考として受け止めていただければ幸いです。

居場所で居心地を良くする方法


前回の記事でひきこもりの居場所のタイプをやる事がある程度決まっている「プログラム型」と自由な「フリースペース型」と分けていましたが、今回は特に「フリースペース型」の「居心地が良くなる方法」を意識して考えています。

とりあえず挨拶はする

    
毎回、居場所の開催場所に入った時には他の人に軽く「こんにちは」とか「お疲れ様です」とか声をかけておくといいと思います。

挨拶をしておけば相手はあなたに好印象を持つので、すぐに直接話さなくても後から話す時のきっかけになりますし、相手からあなたに話しやすくもなります。

挨拶は人が気持ちよく顔を合わせるための儀式みたいなものかも(笑)



ただ、ひきこもりをやっていると人に挨拶をする事に抵抗を覚えたり、怖くなることもあるので最初は軽く頭を下げる会釈でもいいと思います。
それでも挨拶をしようとしていることは伝わるはずですから。

あとは色んな事情の方がいるので、自分が挨拶しても必ず返ってくると期待はしない方がいいです。


他人に期待をしない


他人に期待しないとかなり抽象的に書きましたが、「他人にあてにしたり、他人に何かをしてもらうことを期待しない」という意味です。

居場所に参加した時の状況で例えると
「自分からは話しかけたくないけど、誰か話しかけてくれるかな?」
「誰か自分を楽しませてくれるかな?」
「誰か優しくしてくれるかな?」
などの自分は受け身なのに他人に過剰に期待することです。

初回に参加する時は全く状況がわからないので受け身で良いと思いますが、そのままの考え方で参加していると、おそらく居心地が悪くなります。

そんなに都合よく他人はあなたの期待に応えてくれないからです。

ただ、他人に期待するといっても
「~さんと会いたい」
「~さんと話したい」
という期待は人が何かするための良い原動力になるので持っていてもいいかもしれません。
僕もこの期待にはすごく助けられています。

そして全く他人に期待しないのも寂しい気がするので、僕がオススメしたいのは「半分は期待して、半分は叶わないことを覚悟しておく」方法です。

半分期待して、半分叶わないことをあらかじめ意識しておけばバランスが取れて、どちらの状況になっても落ち込まずに済みます。

他人に期待しないというのは楽なので、自然と居心地も良くなると思います。


普段から1人を楽しめるようにしておく


ひきこもりは「1人が大好きで1人を楽しむ天才」とか世間では思われてそうですが、実際は人によって違うと思います。
僕は1人が好きだからひきこもるわけではなくて、ひきこもりにならざるえない状況になって結果的に1人になっているだけだと思っています。

話が脱線しましたが、普段から1人でも楽しめるようにしておけば居場所で色んな状況にあっても「最悪1人でもいいか」と思えるので楽です。

1人で楽しむというの趣味に没頭するというのがわかりやすいですが
僕は「その場にある物・ある状況を楽しむ」「自分の行動に意味を持たせる」などを普段から意識していると、1人で楽しむ力が鍛えられると思っています。


1人作業をする用意をしていく


居場所に行った時に場の雰囲気が良くない、あまりその場の話に入りたくない、と感じる時は1人作業に没頭してやり過ごすのがオススメです。

1人作業は例をあげると「読書、勉強、ゲーム、PC」などがありますが、用意のしやすさ、すぐ始められて・すぐ止められるので僕は読書がイチオシです。

ブックカバーをかければ何の本を読んでいるかわからないし、本はマンガもありますからね(笑)

スマホに触るというのもありですが、他人から見た印象が良くないのでオススメしないです。

居場所に人との関りを求めて行くのにそれでは意味がないのでは?という意見もありそうですが、僕は人がいる場所に行くだけでも意味はあると思っています。

その場にいればコミュニケーションのきっかけが生まれますからね!


滞在時間を決めていく


居場所によって開催時間は色々だと思いますが、仮に3時間やっている居場所だとしたら、あらかじめ自分で滞在時間(たとえば1時間半とか)を決めておくといいと思います。

その居場所が楽しくてたまらない!というなら最初から最後まで参加してもいいですが、そうでないのならダラダラいると正直疲れます。(何かやる事があれば別ですが)

だから自分が疲れない時間を決めておいて、時間になったら帰るという方法をオススメします。

僕の経験上、滞在時間を決めておくと、自分でその時間の中で楽しもうとする力が働いて不思議と満足度は高くなります。短い時間だと居心地の悪さも感じにくいです。

ただし、この方法が使えるのは途中参加・退室がOKな居場所に限ります。
やっぱりその場所のルールは守った方がいいですからね。


無理はしない、頑張らない、自然体で参加する


無理をしないというのは、居心地を良くするためにすごく重要です。

よく初めて行った場所で、すごく愛想良く振る舞ったり、色んな人に話しかけまくったり、自分の色んな話を一気にしようとする方がいますが、もしこれが頑張ってやっていることなら止めたほうがいいです。

なぜかというと、頑張るというのは本当の自分ではなくて無理をしている状態だからです。

一度しか行かない場所なら問題ないですが、何度も行く場所で頑張り続けるのは辛くないですか?

そして人というは他人をキャラクター化して印象で見るので、途中で自分は頑張るのを止めたくなっても、他人はずっと初回のあなたの姿を求めます。
そうなると居心地が悪くなるのを通り越して行きたくなくなりますよね...。

というわけで、僕は居場所には自分の自然体で参加することをオススメします。


自然体といって僕が意識するのは以下の3つです。
「他人に良く見られようとしない」
「自分に正直でいる」
「嫌なことは断る」

少しぐらい人に良く思われなくても、自分が無理をせずに居心地が良い方を優先してくださいね。

自分の見せたい部分だけを見せればいい


居場所には自然体で参加した方がいいといいましたが、その一方で自分の見せたい部分・話したい部分を限定して関わればより楽でいられると思います。

無理に自分の見せたくない部分・話したくない部分を出そうとすると自分が辛くなるし、必ずしも他人に受け入れてもらえるかわからないですからね。

だったら、見せたい部分だけ見せればいいのかなと僕は思います。

居場所に来ている方は多かれ少なかれ人に言いたくない部分を抱えているので、みんな一緒だから大丈夫とも言えます。


疲れている時、元気がない時は参加しない


その居場所に参加することが自分に元気を与えてくれる、というわけでもなければ疲れている時・元気がない時は参加しないことをオススメします。

人は自分の状態が悪い時はネガティブになりやすいので、些細なことで他人からダメージを食らうこともありますし、居心地の悪さも感じやすいです。

居心地を良くするためには自分の状態が万全の時に参加しましょう。


他人の話を真剣に聞きすぎず、適当に受け流す


これは前回の記事にあった一方的に話す人対策でもあるのですが、他人の話は真剣に聞きすぎず適当に受け流しましょう。

そこまで興味がないのに相手の事だけを考えて話を聞くのは疲れますから(笑)

ただ、相手の話に興味を持ったり、相手も自分の話を聞いてくれる「お互い様」が成立する相手ならば真剣に聞いてもいいとは思います。この場合は話を聞くのが楽しいですからね。

受け流す具体的な方法としては、嫌な印象を与えない程度に「気のない返事をするとか、薄い反応をする」などの手があります。

他人の反応は気にせず話し続ける人に対しては「トイレに行くついでに席を立って、それから話している人の近くには戻らない」という手もあります。

居心地を良くするためには無理して「聞き役」になることはないです。


他人を傷つけずに適当に話す技術を身に着けよう


僕は長くひきこもっていたので、結構最近まで人と話す時は真面目で真剣でした。
だから人と話すと、とても疲れて、好きではない人と話すのは苦痛でした。

でも最近気づいたんです。雑談なら受け答えは適当でいいということに。

適当といっても人を傷つけるような発言は良くないですが、相手の求める返答をしなくてもいい、多少ズレたことや変な事を言ってもいいということです。

例えば
相手「今日は暑いですね。」
自分「そうですね。暑いですよね。」
というのが無難な返答だとすると

相手「今日は暑いですね。」
自分「そうですか?僕は半袖を来ているからちょうど良いですよ。」
こちらが多少ズレた返答になります(笑)

もちろん相手や場面によっては無難な返答の方が良い場合もありますが、いつもそれを気にしていると疲れるので、居心地を良くするためには変な返答をするのもありかな、と僕は思います。

居場所のスタイルと主催者が自分に合っているか?


居場所はスタイルや雰囲気がどんな人や団体が主催しているか?によっても違ってくると思います。

いくつか僕の経験から例と特徴を挙げてみます。

行政が主催している居場所


具体的には保健所などがやっている。きちんとした事業として行っているので予算があり、専門家がスタッフとして携わっているので安心安全。純粋な居場所。
ただし人によっては真面目すぎて退屈。変化は少ない。


NPOが主催している居場所


NPOという社会課題を解決するための非営利団体がやっているので、ボランティアに繋がりやすかったり色んな人と関われる可能性がある。
NPOが独自に居場所をやっている場合は、予算がなくてスタッフの質が低い&人手不足の可能性あり。
ボランティアなどNPOの事業に巻き込まれる可能性があるので注意。


当事者や元当事者が主催している居場所


当事者や元当事者がこんな居場所があったらいいな、という純粋な思いでやっている場合が多い。主催者の特色が出やすいのでどんな人がやっているか?が重要。
会場はどこかを借りている場合が多いので参加費がかかる場合もある。


まとめると、以下のようになります。

行政の居場所は予算があって事業としてやっているので安心安全。
NPOの居場所はボランティアなどに繋がりたい人には良い。
当事者・元当事者の居場所は仲間や友達が欲しい人には良い。

というわけで、自分に合ったスタイルや主催者の居場所に参加すると居心地も良いと思います。

誰もが対等だから、当事者が当事者を支援しなくてもいい


僕が行ったことがあるNPOの居場所で「少し状態が良い当事者に他の当事者の支援をさせる」というようなことが行われていました。

ピアサポート(同じような立場の人によるサポート)という活動もあるので、僕はそのNPOがやっていることが完全に間違いだとは思いませんが、まだ完全に立ち直っていない、回復していない当事者に支援者の真似事をさせるのはどうなの?と疑問に感じます。

僕は多少の状態の差はあっても、同じ場所に来ている人は対等だと思っています。
良く見えるのはあくまで見た目であって、中身はみんなそんなに変わらないはずです。

だから「本当に誰か助けになりたい」という思いがある方を除いては支援者の真似事みたいなことはさせないで欲しいというのが僕の願いです。

「誰かの助けになりたい」と思う方もまずは自分が立ち直ることや回復することに専念してください。
他人を助けるのは自分が幸せに豊かになってからでも遅くはないですから...

少し脱線しましたが、居場所に参加する時はみんな対等なので、自分が無理してまで他人を助けなくてもいい、まずは自分が居心地よく過ごすことを優先して欲しいということです。

複数の居場所やコミュニティと関わる

今まではひとつの居場所で居心地が良くなる方法を挙げていましたが、より居心地を良くするために複数の居場所やコミュニティと関わることをオススメします。

複数の居場所やコミュニティと関わると自然に自分の価値観がアップデートされて、自分が居心地が良い状況の幅が広がるからです。

価値観がアップデートされて良いことは、自分の中の「まあ、いいか」という許せる、諦められる範囲が広がることです。やっぱり世の中の物事は自分の思い通りにはいきませんからね...。

ひきこもりの方にとって複数の場所や人と関わるのは敷居が高いことですが、少しずつでもいいので関わりを増やしてみてください。

色々やってみても居心地が悪い場合は


ここに書いてあることや自分が思いつく限りの工夫をしても居心地が悪い...ということもあると思います。

その場合は、本当にその居場所があなたに合わないので即参加するのをやめましょう。
どんな良い所でも自分に合う合わないは必ずありますから、あなたは悪くないです。

他にもきっとあなたに合う居場所があるはずです。

まとめ


前回の「居心地が悪い理由」と対になるように書いたつもりでしたが、2つを比べてみるとだいぶ趣旨が違うかもです。でも、まあいいか(笑)

最後に強引に今まで挙げた「居心地が良くなる方法」をまとめます。

挨拶をする
→他の人に印象が良くなる、話すきっかけになる

他人に期待しない
→他人に期待をしすぎると居心地が悪くなる

無理をしない、自然体で参加する
→無理をすると自ら居心地の悪さを作ってしまう

話を聞くのもするのも適当でいい
→どちらも真剣にやると疲れてしまうから、ほどほどにする

居場所のスタイルや主催者が合っているか
→この2つが自分とあっていないと居心地が悪い


複数の居場所やコミュニティと関わる
→自分の価値観をアップデートして居心地が良くなる状況を増やす

あれ?長々と書いたけど、これで十分かも(笑)

今回も最後まで読んでいただいてありがとうございました!


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